アビー、認知症の始まりか?
3月下旬ごろから、アビーに異変が起きました。
変化が大きいので時系列で整理してみます。
*****
まず、3月下旬。
狭いところに入っては出られず、
クウーンと鳴いたり、
常に私の後をついて離れず、
2階に行くと1階から「ワンワン!」と呼んだり、
けれど庭ではひとりでも平気、というか
ウロウロ歩き回り、
立ち止まってはボーーっとしている、
そんな日が増えました。
つまり、「徘徊」です。
この時点で服用していた薬は、
・精神安定剤(抗うつ剤とか抗不安薬とも言います)クロミカルム
・甲状腺機能低下症治療薬サイロシン
この2種です。
クロミカルムは分離不安症で
「常同行動」の激しい犬に用いる薬で、
アビーの場合は耳血腫になった昨年11月から
耳を異常に掻くことやめてもらうために
服用を始めました。
*****
4月5日。
かかりつけの先生に徘徊のことを相談してみると、
「抗うつ剤の副作用かもしれない」とのこと。
それでその精神安定剤を止めてみると、
すぐに症状は出なくなりました。
ホッとしました。
しばらくは平穏でした。
*****
5月10日。
突然、食欲が出てきたようで
食べ終わっても「もっとちょうだい」と
キッチンにいる私にくっつき虫。
食べるものは念入りに臭いを嗅ぐアビーが
確認せずにパクパク食べるようになりました。
空になったジャスミンとスミレの
お皿をも舐めまわすのでとても驚きました。
さらにその日から、徘徊が再発しました。
朝起きてから午後1時か2時まで、
そして午後10時頃から深夜2時頃までが、
徘徊の時間となりました。
逆に言えば、午後の2,3時間と、
そして早朝の3時間ほどしか寝ない(座らない)のです。
ずっと立ったまま。
となると、3月の徘徊は
抗うつ剤の副作用ではなかったのか・・・・
*****
5月19日。
抗うつ剤は甲状腺ホルモンの作用を弱めるため、
抗うつ剤を止めてから1か月過ぎたところで
甲状腺ホルモンの薬が多すぎやしないかを
血液検査で確認してもらうと、
やはり効きすぎていることがわかりました。
そこで、甲状腺ホルモン剤を、
0.8mg/日
から、
0.5mg/日
に減らすことになりました。
この頃、アビーの背中が異常に熱く、
(胃熱と思われます)
それで背中に大きな脱毛が発生したと気づきました。
この日を境に、胃熱は急速に治まっていきました。
*****
5月21日。
甲状腺ホルモンを減らして2日目。
再び狭いところに入っては出られなくなりました。
徘徊は日に日に酷くなり、
昼間もほとんど座らず、
家の中でも庭でも永遠と歩きまわるようになりました。
3月のときより、少し激しい感じで
狭いところに入っていきます。
柵を倒し、動けなくなっていたり、
以前は、夢中になって穴を掘って
すっぽり入って昼寝をすることが好きな子でしたが、
ちょっと掘っては止めて、
またちょっと掘っては止めてを繰り返していました。
途中で何をしているのかわからなくなるのか、
あるいは足腰の限界で掘り続けられないのか・・・
どんなに想像してもわからないとき、
動物と暮らすことの難しさを感じます。
なんとかして気持ちをわかってあげたいと。。。
そして体中の膿皮症も酷くなっていきました。
睡眠不足、そして体力消耗なためかと思います。
たまに座っていると思ったら、
お腹を舐めたり
後ろ脚で胸の辺りをガリガリと掻いたりしています。
そのため、竹布(たけふ)のシャツを
再び着せるようにしました。
膿皮症部分に泥がつくとよくないし、
ガリガリと掻いても布一枚あるだけで少しカバーされます。
*****
5月25日。
とうとう夜鳴きが始まりました。
鳴き方は、悲しげにキューウーンだったり
ピーピーと鼻を鳴らしたり、です。
そしてそれは、昼も夜もでした。
これがウワサの夜鳴きか???と思い、
YouTubeで検索したところ、間違いないようでした。
「夜鳴きといいますが、昼も鳴きます」と語る動画も
ありました。
私がそばから離れると、
探すように、アウーン!アウーン!
そのうち叫ぶように、ギャンギャン!!!!
と次第にエスカレートします。
そばに行くと、明らかに安堵の表情を浮かべました。
夜鳴きは、分離不安症の症状かと思われますが、
徘徊も酷くなっていきました。
いったん散歩に出ると永遠に帰ろうとしなくなり、
無理に引っ張っても脚を動かそうとしません。
「んもーーー!!!頑固じじい!!!もう真っ暗だよ!!!」
と、下品に叫びたい気持ちになりました。
でも絶対に怒ってはいけません。
大きめのジャーキーを持ち、
アビーを引き寄せるようにして、
私は後ろ向きで歩き、
やっとの思いで帰ってくる毎日となりました。
以前はおやつに興味が無くて、
社会化レッスンをすることが大変だったコが、
おやつ無しには帰宅できなくなりました (*_*)
夜鳴きと徘徊だけではありません。
この時点でも、狭いところ、
いや、入れないでしょ!というところにも
入っていこうとし始めました。
たとえば、ネコ用のドーム型トイレとか、
壁の角とか。
笑!!!!
アビー!あなたはでっかいんだから、
そんなとこ無理よ!笑!
あまりのボケ具合に、
ちょっと面白かったりしました (^-^;
まだ笑える余裕があったんだと、自分にホッとしました。
そのくらい、この数日間はとても疲れました。
私がお風呂に入っている間も
ギャンギャン!と鳴いてました。
この頃、夫が出張で留守だったものですから、
ひとりで対処するしかなかったのですが、
それが良かったと思われます。
夫がいたら「うるさい!」と怒っていたはずなので。
キューウーン、ピーピー、
やがて、ギャンギャン!
そんなときも、猫たちやジャスミンたちは
じっと我慢して耐えてくれたのでした。
*****
5月31日。
どうしたものかと試行錯誤していると、
添い寝してやると、すーっと寝に入ることが
わかってきました。
しかしなぜか、地震でも来たかのように
ハッ!!!と、飛び起きたりしましたが、
また、なだめて、添い寝すれば
寝てくれました。
添い寝できる時間になるまでは、
相変わらず、
キューウーン、ピーピー、
やがて、ギャンギャン!
なわけですが、
夫が出張から戻り、状況を説明すると
ちゃんと対処してくれて、
二人体制となれば交代でそばにいてやれるので
吠える回数は格段に減りました。
変なところで寝ているアビー。
しかし、やはり2、3時間で起きてしまい、
ひとりで家の中を徘徊するのは毎日のことでした。
でも吠えないので、みんなの睡眠時間は
確保できていました。
*****
そこで振り返って考えてみると、
「抗うつ剤の副作用で認知症が起こり、
投薬を止めたら治まった」
ということは、見当違いだったのか?
単純に、老化だったということか?
和犬の半数は、長生きすると認知症になる、
と何かで読んだことがあります。
認知症の度合いについて調べてみました。
人の場合と同じように
犬の場合も認知症の症状には段階があり、
次のようにカテゴライズして度合いを調べるのだそうです。
1)見当識障害
2)社会的交流
3)睡眠/覚醒サイクル
4)粗相、学習と記憶力
5)活動性
6)不安
このうちの2つ以上に当てはまれば、
認知機能不全症候群(認知症)と診断がつくのだとか。
(6つではなく、5つに分けるという獣医師もいました)
アビーに出ている症状は、3つ。
徘徊と分離不安と夜鳴きです。
3と6 ってことかしら?
以下のサイトで調べることができました。
ベネッセ「認知機能不全症候群セルフチェック」
https://pet.benesse.ne.jp/tu/nestle/NC_DISHAA_200805.html
アビーは「中等度」と評価されました。
早めに獣医師に相談したほうが良いと書いてありました。
皮膚病やら甲状腺機能低下症やらがあるので、
かかりつけの先生と行動療法の専門医の両方に
相談してみなければならないと思いますが
色々と悩みます。
あまり薬は使いたくありません。
*****
認知症か、分離不安症か。
というのは、コングを転がしておやつを出す、
ということができたり、
コーンを軸に、ジグザグ歩きもできます。
後ろ脚強化として、一年くらい前から
アビーに取り入れているエクササイズです。
お手やフセもできるし、みんなと一緒に
おやつをもらうときは座ってお行儀よく待つことも
ちゃんとできます。
というわけで、認知できなくなっているという感じではないのです。
とにかく離れたくなくて、
私が段ボール箱を畳んで閉じて、と作業している合間も
こんな距離にいたりします。
ただただ、ひとりになると変になってしまうのです。
体のためだけでなく、頭の体操という意味でも、
自宅周辺でない場所に行くのは良いことなので
可能な限り、車に乗って出掛けます。
数年前もそんなことしたなぁ。。。
皮膚の舐め壊しを止めさせるために。
「高崎自然の森」は、アビーにはとっても良いところ。
森林浴は私も癒されますし。
階段も、サポートしながら上り下りします。
昨日は久ぶりの雨でしたが、
同じように2時間散歩に行きました(^_^;)
今日は従妹に手伝ってもらい、古河総合公園へ。
体も頭も鍛えます。
認知症か分離不安症か、あるいは
「まだらぼけ認知症」という言葉があるように、
時間や場所で変わったり、
数日ごとに変化したりするのかもしれません。
あるいは分離不安は、認知症の一部、なのかもしれません。
*****
まだまだ分からないところがたくさんありますが、
いずれにしても、完治はなく、
ゆっくり進行するでしょうから、
私もそれに合わせて勉強します。。。
アビーがくれた楽しい思い出に感謝しているし、
「お年寄り」には敬意をもって接するべきだし、
最後の最後まで幸せなコでいてほしいので。
というか、そういう心がけを意識していないと、
「もーーーー、いったい、どうしたいの?!!!」と
イライラしてしまいますから。
色々と参考書を呼んでみると、
徘徊も夜鳴きも、本人にとっては
ちゃんとした「理由」があるのだそうです。
怒らない。聞いてあげましょう、どうしたいのかを。
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